みなさんは副業ってしたことありますか?
企業によっては就業規則で禁止されていたり、これだという副業が見つからず、具体的なアクションまでしていないという人も多いのではないでしょうか。
個人的には、キャリア形成の観点で副業はとてもおすすめです。
こんな方におすすめ
- 今の会社にずっといようと思っていない
- 将来のキャリアが不安
- 副業の選び方がわからない
副業に興味はあるけどどうしたらよいかわからないという方に向けて、本記事では副業のメリットと、おすすめの選び方について解説したいと思います。
副業のメリットとおすすめする理由
政府は「働き方改革」を進めていて、既存のサラリーマンの残業は減少傾向にあります。
一方、モデル就業規則から副業禁止条項をなくすなど、副業は解禁される流れになっています。
この情勢で、サラリーマンが副業しないのはかなりもったいないです。
特に、「将来このままで大丈夫か?」と不安に思っているサラリーマンの方は、いますぐにでも副業を検討するべきといっていいほど、長期的なキャリア形成の観点でメリットが大きいです。
サラリーマンという収入源があるからこそ、副業をおすすめする理由があります。
①収入のポートフォリオが組める
1つ目は最も直接的なメリットで、副業で収入増加が期待できるという点です。
平時においては副業で得られた収入が、そのまま家計の収入増につながるため、生活が楽になります。
もうひとつ大事なことは、収入のポートフォリオという考え方です。
今回発生したコロナ禍で、失業したり、収入が減少した方も少なくないのではないでしょうか。
このように本業1本に依存した収入形態の場合、倒産や減給になった際にいきなり路頭に迷ってしまいます。
ポートフォリオは、金融用語の「金融商品の組み合わせ」という意味で、分散投資することでリスクは減らせるという考え方です。
副業の収入源があれば、本業で発生する収入のリスクを減らすことができます。
このように、これからのサラリーマンは、収入源を分散させておくことが最も安定的なのです。
②スキルや経験が習得できる
2つ目のメリットは、本業で得ることが難しいスキルや経験を習得できるということです。
本業と副業で仕事を掛け持ちすることで、複数の業界だったり、業務スキルや知識を同時に身につけることができます。
例えば、不動産会社に勤めている人が、副業で家具のECサイトを立ち上げたとします。
そうすると「不動産 × 家具・インテリア」というオリジナリティのあるキャリアをつくることができ、市場で希少性のある人材として評価されるはずです。
また、家具の知識や経験をもとに、本業の不動産でも新たな新規事業を提案できたりと、副業で得た知識を本業に還元できることもあります。
このように本業と副業に相乗効果(シナジー)が期待できると、副業を通じて得られたスキルや経験、そして人脈が、キャリアアップにつながるのです。
③経費が計上できる
3つ目のメリットは、副業にかかった費用を経費として計上することで、税金面で有利になることです。
サラリーマンは、給与所得控除という仕組みで、費用が自動計算されます。
なので、業務で必要な書籍を購入しても、スーツを購入しても、取引先と飲みに行っても、一定額が自動で経費として計算されているのです。
しかし、副業を行うことで、副業でかかった費用を必要経費として計上することができます。
ただし、必要経費が認められるのは、事業所得、不動産所得、雑所得だけです。
パートやアルバイトなど、他社に雇用されて給料をもらう仕事は給与所得になるため、副業であっても費用は認められないので注意してください。
事業所得、不動産所得、雑所得が得られる副業の場合、移動にかかった交通費や、打ち合わせの際のカフェ代などを必要経費に計上することができます。
さらにうれしいのは、自宅の一部を利用して副業を行っている場合、家賃や光熱費の一部を経費として申告することができます。
全額が費用になるわけではありませんが、家賃などであれば、業務として使用している面積の割合など、事業で使用している一定の割合に応じて費用計上できます。
家賃や光熱費は副業をしていてもいなくても、キャッシュアウトしている支出です。
生活を営む上で必ず発生する費用の一部を経費として計上できれば、その分税金が安くなり、サラリーマンにとってメリットしかありません。
副業が向いていない人
では、すべてのサラリーマンにとって副業がベストかというとそうではありません。
副業をおすすめできないタイプの人をご紹介します。
本業で手一杯状態の人
副業をおすすめできない人は、本業で時間的に手一杯の人です。
異動したばかりとか、転職したばかりで、本業に余裕がないタイミングのとき、副業にチャレンジするのは危険です。
サラリーマンをやっていると、ある程度仕事に余裕がでてくるタイミングが必ずあると思います。
今余裕があって、「このままだと将来不安だな…」、「何か新しいことはじめたいな」と思ったタイミングが、副業をはじめる絶好のタイミングです。
時間管理ができない人
時間管理、体調管理が苦手な人も、副業にはむいていません。
副業をはじめると、本業に加えて1日数時間の作業時間が発生します。
業務によっては、締め切りがあるものもでてくるでしょう。
副業を行う人は、本業+副業の時間管理、体調管理がきっちりできなければなりません。
副業を頑張りすぎて、本業で成果をだせなくなってしまうのも本末転倒です。
両方の業務量をマネジメントしてくれる人は自分しかいないので、副業を始める際は、セルフマネジメントができるかどうか、自分のビジネスパーソンとしての自己管理スキルを見定めるようにしましょう。
副業選びのポイント
では、副業をはじめようと思った時に、どんな副業をしたらよいのでしょうか。
副業選びのポイントは、
数年後を見据えて中長期的な視点で経験になる自己投資となっている
かどうかです。
キャリアの観点でみたときに、前向きな副業は、現業ではチャレンジできないけど、「やりたいことができる」、「スキルが身につけられる」など、中長期的な自己投資となっているものがおすすめです。
例えば、今は営業だけど、ライティングスキルを身につけるためにWebライターをはじめたり、本業は美容師でITスキルが身につく副業を行ったりと、本業と副業で、業界や職種の軸を少しずらした副業選択が望ましいです。
スキルに先行投資するのであれば、これからニーズが高まりそうなものや、5年後に花が咲きそうな技術や知識を選んで、先張りで経験しておくのがよいと思います。
例えばアフターコロナの世界では、店頭での購買よりも、オンラインの購買が重要視されてくることは間違いありません。
そういうニーズを見越して、自分でECサイトを立ち上げて、ネットショップを開設できるスキルを身につけておくことは、今後必要とされるスキルの1つになるでしょう。
今だと、BASEのようにネットショップを個人で簡単に立ち上げらるサービスもあるので、こういったプラットフォームを利用して副業としてECサイト運営を経験してみるのも、今の時代にフィットした副業といえます。
前向きな副業は、自身の多様性を広げ、短期的には本業の成果となって成果につながることが期待できます。
また、キャリアにレバレッジがきくため、市場価値が高まり将来的にはさらに副業のメリットを享受できます。
一方、後ろ向きな副業は、目先の5万円とかを求めてしまう労働集約的な副業です。
時間を切り売りする労働に手を出してしまうと、その瞬間収入は増えますが、キャリアに対する投資効果はほとんどありません。
もし、そのような副業をはじめようと思っているのであれば、本業の仕事で成果をあげられる方に全力投球するのが懸命です。
その方が、結果として自身の市場価値が高まり、最終的にはトータルの報酬面でメリットがあると思います。
さいごに
今、サラリーマンにとって、副業をしやすい環境がどんどん整ってきています。
働き方改革に加え、在宅ワークになったことで、これまで通勤にかかっていた時間も自由に使えるようになっているのではないでしょうか。
サラリーマンにおすすめされている副業を見てみると、自分のキャリアにレバレッジがきかないものも多数あります。
サラリーマンが重視すべきは、目先の月5万円増ではなく、生涯賃金の最大化です。
副業を短期の目線で考えるのではなく、中長期の投資と思って、自らの可能性を広げる活動を選択してほしいと思います。
とはいっても、就業規則で金銭をもらう副業が禁止されているという方も多いのではないでしょうか。
そういう方は、こちらの記事を参考にしていただき、プロボノなどの活動を通じて、自身のキャリアの可能性を広げていただけるとよいと思います。
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サラリーマンが副業を通じて、自身のキャリアの無限の可能性に気づいていくのが、当たり前の世の中になってほしいと、個人的に願っています。