みなさんは、パラレルキャリアという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
自分のキャリアアップやスキルアップ、憧れや夢の実現などを目的とした活動を、本業と別に行うことを「パラレルキャリア」といいます。
特に大企業など安定した企業に勤めている人に、パラレルキャリアはおすすめです。
こんな方におすすめ
- 働き方改革で残業が減ったので、できた時間でスキルアップしたい
- 趣味を活かして仕事にしたい
- いつか起業したいが、まずは小さくはじめたい
本記事では、パラレルキャリアが転職市場での価値を高める最良の方法であるということについて事例を交えてお話しします。
パラレルキャリアと副業の違い
パラレルキャリアとは
パラレルキャリアについて、Wikipediaでは次のように書かれています。
パラレルキャリア(英語:parallel career)とは、ピーター・ドラッカーが著書『明日を支配するもの』等にて提唱しているこれからの社会での生き方のひとつ。
現在の仕事以外の仕事を持つことや、非営利活動に参加することを指す。
出典:Wikipediaより
パラレルキャリアは「複数の仕事を持つことで、スキルを並行して磨くことで、第二のキャリアを形成すること」です。
ピーター・ドラッカーは、「もしドラ」のヒットで一躍名前が知れわたった有名な経営学者です。
脱線しますが、「もしドラ」は公立高校の弱小野球部のマネージャーが、たまたまドラッガーの著書『マネジメント』を読んで、野球部にさまざまな改革を試みて甲子園を目指すというストーリーでしたね。
副業と何が違うの?
パラレルキャリア(パラレルワーク)と副業の違いは、メインの目的が何かです。
一般的に、収入の増加を主目的に行う場合は「副業」と位置づけられます。
一方、自身のスキルアップや自己実現を目的に行う活動は「パラレルキャリア」です。
なので、パラレルキャリアには、収入が発生する事業活動に加えて、ボランティアなどの非営利活動も含まれます。
両者は完全に独立した状態を指しているわけでなく、スキルアップを目的に余暇時間で活動(=パラレルキャリア)をした結果、収入が得られることもあるため明確な分類は難しいです。
パラレルキャリアはスキルアップが主目的なので、活動によって得られたスキルやノウハウが本業にプラスに影響することが多いのも特徴です。
このように、スキルの相乗効果が生まれるパラレルキャリアは、副業との対比で「複業」と言われたりすることもあります。
パラレルキャリアは100万分の1のレア人材になる最短ルート
みなさんは、「100万分の1のレア人材」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
元リクルートで、教育改革実践家の藤原和博さんが提唱している考え方で、100万人に1人になればオリンピックのメダリスト級のレア人材となり、唯一無二の存在になれるという考え方です。
レア人材になれば転職市場での価値が飛躍的に高まって、必ず稼げる人になれるということです。
詳しく知りたい方は、こちらの本をぜひ読んでみてください。
藤原さんは、100万分の1のレア人材になるために、
3つのキャリアを5〜10年ずつ経験して、その掛け算で希少性を獲得し、100万人に1人の存在になりましょう。
と言っています。
レア人材になって市場価値を高めるためには、3つの分野で100分の1の人材になる。
そして、3つのキャリアをかけ合わせることで、100万人に1人のレア人材になれるというのです。
どうすればそれぞれの分野で100分の1になれるかといえば、どんな人もある分野で10,000時間練習すればよいのです。
10,000時間といえば、1日8時間×200日(/年)働いたとして約6年かかります。
本気でかつ、長く続けることで、その道の専門家になることができるのです。
パラレルキャリアは、並行して2つの分野の専門家としてスキルアップを目指すことができるため、レア人材になるための最短ルートと言えます。
1つの分野を極めてから次の分野へと進むのではなく、並行してスキルアップができるので、半分の期間でキャリアを積み重ねることができます。
※その分プライベートの時間は削られますが…
どのようにはじめたらよいか
とはいえ、パラレルキャリアを始めようと思っても
- どのようにはじめたらよいかわからない
- どの分野でやったらよいかわからない
- 自分が何ができるかわからない
という方も多いのではないでしょうか。
また、本業の就業規則で副業が禁止されていて、お金をもらう活動が難しい方もいらっしゃると思います。
そういう方が、パラレルキャリアをはじめる際のきっかけとしておすすめの方法を2つご紹介します。
①社会人のインターンシップ参加サービスを利用する
サンカクのHPはこちら
1つ目は「サンカク」を利用する方法です。
サンカクは、いまの会社の枠を越えて社外の仕事に「体感」「挑戦」できる社会人のインターンシップ参加サービスです。
無料で会員登録できるので、人脈を広げたい、自分のスキルを磨きたい、社会に貢献したいと考える方におすすめです。
サンカクのサイトでは、社外の人とディスカッションしたい企業がテーマを掲載しているので、登録した会員は自由に見ることができ、興味があった募集中のディスカッション案件に申し込みができます。
企業から返信があれば、日程を決めて実際にディスカッションを行うという流れです。
サンカクは、会社を辞めることなく、別会社のサービスや経営に携わることができるため、どんな分野のスキルを伸ばしていきたいかを探る最初のとっかかりとしておすすめです。
ただ、参加するからには、ディスカッションで自身がどのような価値を発揮でき、その企業に貢献できるか?をしっかり考えて応募するようにしましょう。
②プロボノに参加する
2つ目は、プロボノに参加する方法です。
プロボノ(Pro bono)とは、各分野の専門家が、職業上持っている知識やスキルを、無償提供することで社会貢献するボランティア活動のことをいいます。
スキルにあわせたメンバーが組まれ、プロジェクト型で行われることが多いので、社外の人と一緒に共通ゴールに向かい、数カ月間の作業を行う経験ができます。
無報酬なので、副業NGの方でも参加することができます。
僕も副業禁止の会社に勤めているときに、プロボノに参加した経験ありです。
代表的なプロボノ団体として「サービスグラント」、「二枚目の名刺」があります。
随時説明会が開催されているので、興味があれば一度参加してみるのがよいと思います。
サービスグラントのHPはこちら
NPO法人 二枚目の名刺のHPはこちら
さいごに
今は副業を認める会社がどんどん増えてきています。
デザイン、Webマーケティング、動画編集などのスキルを持っている方は、クラウドワークスなどで仕事を見つけて、お金をもらうパラレルキャリアを目指すのもよいと思います。
報酬のありなしは関係なく、スキルアップにつながるパラレルキャリアは、転職市場で価値の高いレア人材になる最短ルートの方法です。
迷っている方は、今すぐ行動を起こしましょう。
パラレルキャリアを始めることで、本業にもきっとよい相乗効果が生まれ、これまでにはなかった視点からのアイデアがでたり、社外のネットワークを活かした施策を企画できたりするようになるはずです。
パラレルキャリアを実行するにあたって重要なことは、タイムマネジメントです。
どちらも仕事も中途半端に終わってしまう、あまりの激務で体調を崩してしまうということになれば、それこそ本末転倒です。
自己管理をする力を高めるためにも、パラレルキャリアに興味を持ってくださった方は、今すぐアクションしましょう。
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